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業務用エアコンの処分方法は?法律・手順・費用を解説

業務用エアコンの処分、何かと煩雑な手続きに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
法律や手順、費用など、様々な疑問が湧いてくるのも当然です。
実は、適切な知識と手順を踏めば、スムーズに処分を進めることができます。
今回は、業務用エアコンの処分に関する情報を分かりやすくまとめ、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
処分にかかる費用や手順、そして関連する法律について、具体的な例を交えながら解説していきます。
安心して処分を進めるための情報を提供しますので、最後までお読みください。
目次
業務用エアコンの処分費用
処分にかかる費用の内訳
業務用エアコンの処分費用は、大きく分けてフロンガス回収費用、エアコン本体と付属品の撤去費用、回収・運搬費用に分けられます。
・フロンガス回収費用
フロンガスはオゾン層破壊や地球温暖化の原因となるため、専門業者による回収が法律で義務付けられています。
費用は、回収量や会社によって異なりますが、基本料金に加え、フロンガスの重量に応じた料金が加算されます。
平均的には2~3万円程度を見込んでおくのが良いでしょう。
具体的には、回収基本料(約15,000円)、フロンの回収費(約1,000円/kg)、フロン再生・破壊費(約1,200円/kg)、破壊証明書の発行費(2,000~6,000円)などが含まれます。
・業務用エアコン本体や付属品の撤去費用
エアコンの種類や設置場所、大きさによって費用は大きく変動します。
比較的撤去が容易な壁掛け型や床置き型は3~5万円程度ですが、天井吊り下げ型や天井埋め込み型など、特殊な工具や作業が必要な場合は7~10万円程度かかることもあります。
室外機や付属品の撤去費用も含まれます。
・回収・運搬費用
エアコンの台数や運搬距離、作業員数などによって費用が変動します。
0~3万円程度と幅がありますが、撤去費用に含まれている場合もあるので、必ず確認しましょう。
費用の相場と節約方法
費用の相場は、上記の内訳を合計した金額となります。
しかし、料金体系やサービス内容は様々であるため、依頼前にしっかりと見積もりを取るようにしましょう。
節約のためには、フロン回収と産業廃棄物処理をまとめて依頼できる会社を選ぶ、不要なオプションを省く、複数台の処分をまとめて依頼するなどの方法があります。
また、エアコンの状態によっては、買取が可能な場合もあります。
古いエアコンでも、状態が良い場合は買取価格が付く可能性があるので、相談してみましょう。

業務用エアコンの処分手順
フロンガス回収と処理
フロンガス回収は、必ず「第1種フロン類充填回収業者」などの資格を持つ専門業者に依頼する必要があります。
業者は、エアコンに残っているフロンガスを回収し、「引き取り証明書」と「フロン回収済み」と記載された緑色のシールを発行します。
この証明書は、後述する産業廃棄物処理業者への依頼時に必要となるため、大切に保管しましょう。
回収作業は、専門的な知識と技術が必要なため、絶対に自分で行わないようにしてください。
産業廃棄物としての処理
フロンガス回収後、エアコン本体は産業廃棄物として処理されます。
産業廃棄物処理は、「産業廃棄物処理業者」に依頼します。
フロン回収と産業廃棄物処理をまとめて請け負う業者もあります。
業者を選ぶ際には、必ず許可証の確認を行いましょう。
マニフェストの適切な作成
産業廃棄物を処理する際には、「マニフェスト(産業廃棄物管理表)」の作成が法律で義務付けられています。
マニフェストは、廃棄物の種類、量、処理業者、処理方法などを記録した書類で、廃棄物処理の追跡管理に用いられます。
マニフェストの作成は、事業者自身が行うか、委託する業者に依頼することが可能です。
正確な情報に基づいて作成し、保管することが重要です。
不正確な情報や未作成の場合、罰則の対象となる可能性があります。

業務用エアコンの処分に関する法律
フロン回収破壊法の解説
フロン回収破壊法(特定フロン類の回収及び破壊等に関する法律)は、オゾン層破壊物質であるフロン類の排出を抑制し、地球環境保全を目的とした法律です。
業務用エアコンに含まれるフロン類は、この法律の規制対象となっています。
フロン類の回収・破壊は、法律で定められた方法で行う必要があり、不適切な処理は罰則の対象となります。
廃棄物処理法の解説
廃棄物処理法は、廃棄物の適正処理を確保し、生活環境の保全を図ることを目的とした法律です。
業務用エアコンは、フロンガス回収後、産業廃棄物として扱われます。
産業廃棄物の処理は、廃棄物処理法に基づき、許可を受けた業者に委託する必要があります。
マニフェストの発行・保管もこの法律に基づいて行われます。
法律遵守の重要性と罰則
フロン回収破壊法および廃棄物処理法に違反した場合、事業者には罰則が科せられます。
具体的には、懲役や罰金が科せられる可能性があります。
フロンガスを適切に回収せずに廃棄した場合や、違法な業者に処理を依頼した場合などは、特に厳しく罰せられます。
法律を遵守し、適正な処分を行うことが非常に重要です。

まとめ
業務用エアコンの処分は、フロンガス回収と産業廃棄物処理という二つの重要なステップから成り立ちます。
それぞれ専門業者に依頼することが必須であり、マニフェストの作成も重要な手続きです。
法律を遵守し、適正な処分を行うことで、環境保全に貢献し、罰則を回避することができます。
不明な点があれば、自治体や専門業者に相談することをお勧めします。
適切な手続きを踏むことで、安心して業務用エアコンの処分を進めることができます。
当社では、古物買取事業の知識を生かして産業廃棄物の収集運搬を行っています。
業務用エアコンの処分にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。